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Japanese Living Bible Philemon
ピレモンへの手紙
ピレモンは、パウロの指導を受けてキリストを信じた、信望のあついクリスチャンでした。
裕福な人で、彼の家がコロサイの信者たちの集会場になっていました。 この人のところ
から逃げ出したオネシモという奴隷が、ローマで監禁中のパウロと出会い、クリスチャン
になったのです。 一度は主人を裏切ったものの、今では同じ信仰にはいったオネシモを、
ピレモンのもとに帰そうと決心したパウロは、快く迎えてやってほしいという執りなしの
手紙を持たせます。
12イエス・キリストの良い知らせを伝えたことで投獄されたパウロと、信仰の友テモテ
から、愛する同労の友ピレモンへ。 また、礼拝のために、あなたの家に集まっている皆
さんと私たちの姉妹アピヤ、それに私同様、キリストの十字架の兵士となったアルキポに、
この手紙を送ります。
3 父なる神と主イエス・キリストが、あなたがたに、祝福と平安とを与えてくださいま
すように。
4愛するピレモンよ。 あなたのことを、私はいつも神様に感謝しています。 5それは、
主イエス・キリストとすべてのクリスチャンに対する、あなたの愛と信頼とを、いつも耳
にするからです。 6それで、他人との交際において、クリスチャンとしてのあなたのり
っぱな態度が、相手の心をとらえ、その生活までも変えることができるように、と祈って
います。 7愛する友よ。 こう言う私も、あなたの愛によってどれだけ慰められ、励ま
されたか知れません。 ほんとうに、あなたの親切は多くのクリスチャンを元気づけまし
た。
89そんなあなたを見込んで、ぜひ、お願いしたいことがあるのです。 もっとも、正し
いことをしてもらおうというのですから、キリスト様の名によって命令してもよいのです。
しかし、私たちの間には愛がありますから、あえて命令はしません。 年老いた今、キリ
スト・イエスのために投獄されている、この私からのお願いです。 10どうか、鎖につ
ながれた獄中で、私が主に導いたオネシモを、愛の心でやさしく迎えてやってください。
私はオネシモを、わが子のように思っているのです。 11オネシモ〔「役に立つ」という
意味〕は、以前あなたのもとにいたころは、役立たずの奴隷であったかもしれません。 し
かし、クリスチャンとなった今、あなたにとっても私にとっても、その名のとおり、役立
つ者となりました。 12そのオネシモを、そちらへ帰します。 その時、私の心もいっ
しょに行くでしょう。
13内心、私は、キリストの良い知らせを伝えたことで捕らわれの身となっている間は、
彼をそばにおいて、あなたの代わりに世話してもらいたいと思いました。 14しかし、
あなたの同意なしに、そんなことはしたくなかったのです。 親切は、無理じいされてす
るものではなく、心から喜んでするものですから。 15こう考えてはどうでしょう。 オ
ネシモが、しばらくのあいだ逃亡していたのは、永久にあなたのものとなるために、ほか
ならなかったのだ、というふうに。 16それも奴隷としてではなく、はるかにまさった
者、つまり、私にとって特にそうなのですが、愛するクリスチャンの兄弟としてです。 あ
なたの感慨もひとしおでしょう。 単なる奴隷と主人の関係を超えて、キリスト様を信じ
る兄弟同士になったのですから。
17もしほんとうに私を友と思ってくれるなら、私を歓迎するように、オネシモをも、心
から迎えてやってください。 18もし彼が、何か損害をかけたり、物を盗み出していた
りしたら、その請求は、こちらに回してください。 19私が支払いましょう。 〔その
保証として、自筆でこの個所をしたためます。〕 この際、あなたの私に対する借りについ
ては、とやかく言いますまい。 あなたのたましいが救われたのも、私の助けがあったれ
ばこそ、なのですが……。 20愛する友よ。 どうか、愛にあふれたすばらしい態度で、
私の弱っている心を喜ばせ、主を賛美させてください。
21この手紙は、あなたが期待以上のことをしてくれる、と確信して書いたのです。
22それから、私の泊まる部屋を用意しておいてくれませんか。 神様があなたがたの祈
りに答えてくださり、まもなく私もそちらへ行けるようになる、と期待しているからです。
23キリスト・イエスのことを語ったために、共に囚人の身となっているエパフラスが、
よろしくと言っています。 24それから、私といっしょに働いているマルコ、アリスタ
ルコ、デマス、ルカも、よろしくとのことです。
25主イエス・キリストの祝福が、ご一同と共にありますように。
パウロ
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