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Japanese Living Bible Old Testament Psalms
詩 篇
人間のどんな感情も、神様の前にさらけ出すことができ、神様はそのことを祝福なさいま
す。 本書には、悲しみと喜び、怒りと平安、疑いと信仰、悔い改めと賛美などがありま
す。 また過去の回想、現在生きていることの苦しみ、輝かしい未来の幻もあります。 多
くの個所で、神様から遣わされる救い主イエス・キリストの受難や栄光の姿が記されてい
ます。
1 悪人の入れ知恵に耳を貸したり、罪人といっしょになって神様をあざけったりしない
人は、なんと幸いなことでしょう。 2そうした人は、神様がお望みになることを何でも
喜んで実践し、いつも、おきてのことを考えては、どうしたらもっと神様に近づけるかと
思いめぐらします。
3 そのような人は、川の土手に植えられた木が、毎年欠かさず甘い実をつけるのに似て
います。 その葉は決して枯れず、することなすこと、みな栄えます。
4 ところが罪人には、まったく逆の運命が待っています。 まるで風に吹き飛ばされる
もみがらのようで、 5神様のさばきの日には不安にかられます。 彼らは、信心深い人
と肩を並べて立つことはできません。
6 神様は信心深い人の願いも成り行きも、すべて見守ってくださいます。 それに引き
替え、不信心な者の行き着く先は滅びです。
1 身のほど知らずめ! なぜ、国々は主に向かって怒り狂うのか!人が神様を出し抜こ
うなんて、そんなばかな! 2地上の王たちは一つとなり、神様と、王なるキリストに反
逆する陰謀を練りました。 3彼らはうそぶきます。 「さあ、神の鎖を断ち切ろう。 も
う神の奴隷なんかじゃないぞ。」
4 しかし、天におられる神様は一笑にふすだけです! 取るに足りない計画を聞いて、
吹き出すだけです。 5それから、激しい怒りを燃やしてしかりつけ、彼らを恐れおのの
かせます。
6 主は断言なさいます。 「これがわたしの選んだ王だ。 わたしは彼をわたしの聖な
る都エルサレムで即位させた。」
7 選ばれたお方がお答えになります。 「神の永遠の目的を明らかにするのは、このわ
たしです。 主が、『わが子よ、きょうはおまえの戴冠式だ。 今、子にふさわしい栄誉を
与える』と告げてくださいました。」 8「わたしに願い出よ。 そうすれば、世界中の国々
を授けよう。 9それらを鉄の杖で治め、粘土細工のつぼのように砕くがよい。」
10 ああ、この世の王、支配者たちよ、手遅れにならないうちに聞きなさい。 11敬
虔な恐れをいだいて主に仕え、おののきをもって喜びなさい。 12神のひとり子の前に
ひれ伏し、その足に口づけするように。 神様の怒りにふれて、滅ぼされたりしないうち
に。 その怒りがまもなく燃え上がることを、警告しておきます。 しかし、主に信頼す
る人は、なんと幸いでしょう。
ダビデが王子アブシャロムに追われて逃げた時の賛歌。
1 ああ神様。 どうして、こんなに大ぜいの人が私に逆らうのでしょう。 どうして、
こんなに大ぜいから命をつけ狙われるのですか? 右も左も敵ばかりです。 2神様が私
をお助けになるはずはないと、だれもが口をそろえて言います。 3しかし、神様は私の
盾、栄光であり、たった一つの望みです。 神様だけが、今は恥じてうなだれている私の
頭を、高く持ち上げてくださるお方です。
4 私が大声で叫ぶと、主はエルサレムの神殿から答えてくださいました。 5それで、
安心して横になり、ぐっすり眠りました。 主が見守ってくださったからです。 6今は
もう、たとい一万の敵に包囲されても、恐れません。 7私は主に叫びます。 「主よ、
立ち上がってください! 神様、お救いください!」 すると、主は敵の顔に平手打ちを
くらわせて侮辱し、歯をへし折ります。
8 救いは神様から来ます。 神様はご自分の国民に、なんと大きな喜びをお与えになる
ことでしょう。
1 ああ神様。 神様は私を、御目にかなった完全な者だとおっしゃってくださいました。
私が苦しんでいる時、いつも介抱してくださいました。 今また、私は神様を呼んでいま
す。 どうか答えてください。 あわれんで、私の祈りを聞いてください。
2 主は問いただします。 「人の子よ、こんなくだらない偶像を拝んで、いつまでわた
しの栄光をはずかしめるつもりか。 その偶像の肩書きなど、ぜんぶ偽物なのに。」
3 いいですか、よく心に留めておきなさい。 主は救われた人々を、ご自分のためにえ
り分けました。 ですから、私の声に耳をそば立てていて、答えてくださいます。 4恐
れかしこんで、主の前に立ちなさい。 また、主に罪を犯してはいけません。 寝床で、
静かに思いめぐらしなさい。 5主に信頼し、喜ばれる供え物をささげなさい。
6 神様が助けるはずがないと、だれもが言っています。 ああ主よ、御顔の光で私たち
を照らし出し、彼らの誤りを実証してください。7あなたからいただいた喜びは、刈り入
れ時に、人々が穀物の山を眺めて喜ぶのより、幾倍もまさっています。 8私は安心しき
って横になり、眠ります。 たとい一人ぼっちであっても、ああ主よ、あなたはすべての
危害から守ってくださるからです。
12ああ主よ、この祈りを聞いてください。 王である神様、私の嘆きに耳を傾けてくだ
さい。 私は神様以外のだれにも、決して祈ったりしません。 3朝ごとに、天におられ
る神様を見上げ、御前に願い事を申し上げ、ひたすら祈ります。
4 神様は、これっぽっちの悪も喜んだりなさらず、どんなささいな罪でも大目に見たり
はなさいません。 5ですから、おごり高ぶる罪人どもは、神様の鋭い視線に色を失うの
です。 神様は不法な行為を徹底的に憎むからです。 6うそはあばかれ、彼らは滅ぼさ
れます。神様は、殺人と欺きをどんなにお嫌いになることでしょう。
7 しかしこの私は、あわれみと愛に守られて、神殿へまいります。心の底から恐れかし
こんで神様を礼拝します。
8 主よ、お約束のとおり、私を導いてください。 そうでないと、敵に踏みにじられて
しまいます。 何をなすべきか、どちらへ曲がるべきか、はっきりお教えください。 9
彼らは嘘ばかりつき、心は悪い思いでいっぱいです。 彼らの誘いには、罪と死の悪臭が
ただよい、邪悪な目的のためには、おべっかを使いまくるのです。 10ああ神様、彼ら
に責任をとらせてください。 自分でしかけた罠にかからせてやってください。 自らの
罪の重みに耐えかねて、その下敷きになりますように。 彼らは神様に背いたのです。
11 しかし、すべて神様を信頼する者には、喜びをお与えください。神様がかばってく
ださることを知って、彼らがいつまでも喜びの声を張り上げますように。 神様を愛する
人たちを、幸福にひたらせてください。 12神様は信心深い者を祝福なさいます。 あ
あ主よ、あなたは愛の盾で囲んでくださいます。
1 主よ、お願いです! 怒りにまかせて私を罰しないでください。2ああ主よ、あわれ
んでください。 か弱い者です。 いやしてください。 私は病気なのです。 3狼狽し、
頭が混乱しています。 心は不安に駆り立てられ、気分がすっかりめいっています。 あ
あ、早く元どおりにしてください。
4 ああ主よ、帰って来て、私を健康にしてください。 あわれんで、お救いください。
5死んでしまえば、友の前で神様をほめたたえることができません。 6痛みのため、私
はやせ細りました。 夜ごと涙で枕をぬらします。 7回りは敵ばかりなので、嘆いて目
も衰え、かすんできました。
8 不法を行なう者ども、さあ、あっちへ行け。 私の泣き声は天に届き、 9訴えも取
り上げられた。 主は私の祈りにすべて答えてくださいます。 10敵はみな、突然、名
誉をはく奪され、恐れにわななき、恥辱を受ける。 神様は彼らに赤恥をかかせて、追い
返します。
1 ああ私の神、主よ。 頼りになるのは、あなただけです。 どうか、迫害する者から
お救いください。 2だれも助ける者がいないために、彼らがライオンのように襲いかか
り、私をさらって行くことがありませんように。 3主よ。 もし、私が悪事を働いてい
るというなら、話は別です。 4悪をもって善に報い、えり好みして人を不当に攻撃して
いるというのなら、話は別です。 5もしそうであれば、敵が私を滅ぼし、地に押しつぶ
し、ちりの中でこの命を踏みにじるのを、神様がお許しになったとしても、文句の言いよ
うはありません。
6 しかし、主よ! 怒り狂う敵に対しては、怒りを込めて立ち上がってください。 目
を覚ましてください! どうか、正しい裁判をお開きください。 主よ! 78諸国民を
召集し、いちだんと高い座から、彼らの罪をさばいてください。 そして、この身の潔白
を明らかにしてください。 全員の前で、私の名誉を回復し、誠実さを証明してください。
9ああ主よ、いっさいの悪を根絶やしにし、心底から主を礼拝する者を祝福してください。
正しい神である主は、人の心の奥底まで見抜き、いっさいの動機と思いとをお調べになり
ます。
10 神様は私の盾。 私を守ってくださるお方です。 神様は、心と生活が真実で正し
い人をお救いになります。
11 神様は公平そのものの裁判官。 日々、悪人には怒りを燃やします。 12悔い改
めない者を、とぎすました剣で血祭りにあげます。
神様は弓を引きしぼり、 13恐ろしい火の矢をつがえています。
14 悪者は良からぬことをたくらみ、陰謀を企てては、偽りと背信行為に走ります。 1
5そんな連中は、自らしかけた罠に落ち込めばいいのに。 16他人にふるった暴力がわ
が身に跳ね返り、いのちを奪われるといいのに。
17 ああ、どれほど主に感謝していることでしょう。 その恵みは測り知れません。 王
の王なる主の御名を、力いっぱいほめ歌います。
1 ああ私たちの神、主よ。 御名の威厳と栄光は全地に満ち、天にみなぎっています。
2神様は幼子たちに、神様を真心からほめたたえよとお教えになりました。 その子供た
ちの姿に、敵が恥じ入って、口をつぐみますように。
3 夜空を仰いで、神様がお造りになった月や星を眺めると、 4なぜ、ちっぽけで取る
に足りない人間を、神様が相手にし、目をかけてくださるのか、わからなくなります。 5
ところが神様は、御使いにほんの少し及ばないだけのものとして人間を造り、栄光と誉れ
の冠をお与えになりました。
6 神様は、お造りになった万物を、人間の手におゆだねになったのです。 いっさいの
ものが人の支配下にあります。 7牛も羊も、また野獣も、 8鳥、魚、すべての海の生
物も。 9私たちの神、主よ。御名の威厳と栄光は全地に満ちています。
1 ああ主よ。 心の底からあなたをたたえます。 目を見はるばかりのお働きを、すべ
ての人に伝えます。 2私はうれしいのです。神様のおかげで喜びが込み上げてきます。
あらゆる神々にまさる神様。 私はあなたをほめ歌います。
3 敵は御前でたじろぎ、滅んでしまいます。 4神様は私を弁護してくださいました。
御座から私の行為を支持し、この身の潔白を保証してくださいました。 5神様は諸国民
をしかり、悪者を滅ぼし、その名を永久に抹殺なさいました。 6よいか、敵対する者ど
も。 おまえたちの行き着く先は、永遠の滅びだ。 主はおまえたちの町々を廃墟となさ
るので、その町があったことさえ、人々の記憶から消えうせるだろう。
78しかし、主は永遠に生きておられます。 主は御座につき、世界中の国々を正しくお
さばきになります。 9虐待された人々はみな、主のもとに来ます。 主は苦しんでいる
人々の隠れ家です。 10主よ。主のあわれみを知る者はみな、お助けを期待しているの
です。 主はいまだかつて、頼って来る者をお見捨てになったことがないからです。
11 エルサレムに住まわれる神様に、賛美の歌をささげよう。 世界中の人に、永久に
銘記すべき神様のみわざを伝えよう。 12殺人者に報復なさるお方は、正しいさばきを
求める者の叫びに耳を貸します。苦しんで助けを求める者の祈りを、無視したりはなさい
ません。
13 ああ主よ、私をあわれんでください。 私を憎む者の手にかかって私がどんなに苦
しんでいるか、目を留めてください。 主よ、死の口から私を引き出してください。 1
4どうかお救いください。 そうなれば、エルサレムの門の、並み居る人々の前で、神様
をたたえ、救い出された喜びを語ることができます。
15 諸国民は、人を落とそうと掘った穴に落ち込みます。 自分のしかけた罠にかかり
ます。 16主は、悪者に自業自得の罰を与える名手です!
17 悪者は地獄へ送り込まれます。 これが、主を忘れた国民の運命です。 18困っ
ている者の窮状は、いつまでも放っておかれるわけではありません。 貧しい者の願いは、
いつも踏みにじられるとは限らないのです。
19 ああ主よ、立ち上がってください。 諸国民をさばき、罰してください。 彼らが
神様に勝ち誇ったりしませんように! 20恐れおののかせてやってください。 諸国民
に分をわきまえさせ、取るに足りない人間にすぎないことを、思い知らせてください。
一○
1 主よ、なぜ、遠く離れてお立ちになるのですか。 主をいちばん必要としている時に、
なぜ、お隠れになるのですか。
2 そばに来て、貧しい者を邪険に扱う、高慢ちきな者どもの相手になってください。 連
中の悪だくみを、その頭上に返してやってください! 3やつらときたら、汚ない欲望を
自慢するしまつです。 神様をののしり、主に忌みきらわれる者どもと意気投合していま
す。彼らにとっては、金だけが人生の目的なのです。
4 この悪者どもは、お話にならないほど高慢で横柄で、神様は死んだとみなしているか
のようです。 彼らには、神様を求める気持ちなど、これっぽちもありません! 5とこ
ろが、手がけることは片っぱしから成功し、敵をなぎ倒していきます。 神様の刑罰が待
ち受けていることなど、まるで眼中にないのです。 6「神も人もさしたる相手ではない」
と、彼らはうそぶきます。 そしてどういうわけか、道を切り開いていくのです!
7 彼らの口には、神様への冒涜と偽りと欺きとが満ちています。常に悪だくみを自慢の
種にしています。 8薄暗い裏通りに待ち伏せては、道行く人を殺すのです。 9ライオ
ンのように息をひそめてうずくまり、貧しい者に今にも襲いかからんばかりです。 猟師
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